2025年1月10日(金)
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ダイヤモンドのカラーはなにで決まる?カラーグレードがDから始まる理由やカラーダイヤモンドについて
ダイヤモンドはカラーによって価値が変わります。不純物が少なければ少ないほどダイヤモンドは無色透明に近づき、より色味のない方が高く評価されます。このとき評価の基準となるのがカラーグレードです。
それぞれのグレードを見定めるのは、高度な技術と知識、経験を必要とし、その判断基準や方法は厳密に定められています。カラーはダイヤモンドの価格にも大きな影響があるため、購入の際には理解しておきたいポイントのひとつです。
本記事では、ダイヤモンドのカラーによる評価の違いやグレードの決め方、カラーダイヤモンドなどについて解説しています。理想のダイヤモンドを見つけるための参考として、ぜひお役立てください。
カラーグレードの仕組み
ダイヤモンドの価値を決めるのは、4Cと呼ばれるカットなどの評価基準です。カラーも重要な評価基準のひとつで、無色透明から濃い色味までDからZのアルファベットで23段階に分けられています。
この項では、各段階の評価や特徴について解説します。
D~F「Colorless(無色)」
D~Fは無色とされ、ダイヤモンドのカラーグレードでは最上級のランクです。最も価値が高いのがDカラーとなります。
次点で評価が高いのが、Eカラーです。技術の高い鑑定士でも、基準がなければほとんど無色に見えるといわれ、肉眼での判断は非常に難しくなっています。
Fカラーもまた、肉眼で色を確認するのが難しいほどハイグレードのダイヤモンドです。
最高グレードがDである理由
現在のカラーグレードの基準ができるまでにいくつか存在したシステムに一切影響がなく、混同されないようにしたのが、Dを最上級にした理由です。
もともとはアルファベットのAや数字が用いられていましたが、統一された基準がなかったため、まったく新しいシステムではじめるにあたって、Dが使われました。
Dカラーは人気も高く、とくに婚約指輪のダイヤモンドは「無垢」「純粋」を連想させるため、より無色に近いほうがよいとされています。
G~J「Near Colorless(ほぼ無色)」
G~Jはほぼ無色とされ、技術のある鑑定士が正しい環境下で確認しないと判断が難しい程度の色味です。D~Fとの違いも少なく、知識がなければ、ほとんど色を感じられません。
GカラーはD・E・Fカラーにも大きく劣らず、鑑定士であっても入念なチェックが必要なクオリティです。
Hカラーもわずかな色味で、高い技術や経験がなければ判断が難しいほどのクオリティです。
IカラーやJカラーは、大粒であれば色味を感じる程度です。それでも、リングにセットすると正しい環境下でなければ判断が難しいほどのクオリティです。
K~M「Faint(ごくかすかな色味)」
K~Mはごくかすかな色味とされ、大粒であれば判断できるくらいのわずかな黄色味を持っています。リングにセットされた小さなダイヤモンドでは、無色との大きな違いは感じられません。
N~S「Very Light(かすかな色味)」
N~Sはかすかな色味とされ、明るい黄色みを帯びています。見る方向を問わず、リングにセットされた状態でも色味を判断できるグレードです。
T~Z「Light(色味あり)」
T~Zは色味ありとされ、状況や状態を問わず黄色みが感じられます。カラーグレードでは色味が感じられると評価が下がりますが、Zカラーよりも発色が強くなると「ファンシーカラーダイヤモンド」と呼ばれるカラーダイヤモンドと判断されます。
カラーダイヤモンドとは
カラーダイヤモンドとは「レッド」「ブルー」「ピンク」「イエロー」などの鮮やかな色味を感じるダイヤモンドです。前述のカラーグレードの範囲外で評価されます。とくに色味を強く感じられるダイヤモンドを「ファンシーカラーダイヤモンド」と呼びます。
ダイヤモンドが色づく理由
無色透明のダイヤモンドでも、強い圧力や元素の入れ替わり、天然の放射線の影響で結晶構造が変わると色味に変化が現れます。ただ、原因が複合的である場合も多く、明確な判断は困難です。
天然ダイヤモンドと人工ダイヤモンドがある
カラーダイヤモンドには、天然のほかに人工的に発色させたダイヤモンドもあります。放射線を照射して、ダイヤモンドの結晶構造を変化させる方法が一般的です。圧力をかけたり、色味の注入や表面に着色したりする場合もあります。
発色が鮮やかなものは希少価値が高まる
カラーダイヤモンドの価値は、色味や発色のよさで決まります。通常のダイヤモンドに適用されるカラーグレードでは、無色に近いほうが評価は高まりますが、カラーダイヤモンドは鮮やかな色味であるほど高価です。
また、色の種類でも評価が異なります。とくに「レッド」「パープル」「ブルー」は発掘されにくく価値が高い傾向にありますが、鉱山の採掘状況や市場の影響も価格が変動する要因です。
歴史的にも最高クラスの価格で取り引きされたダイヤモンドは、ファンシーダイヤモンドが多く、神秘的な輝きは、カラーグレードの高い無色透明の純粋さとは違った魅力があります。
ダイヤモンドのカラーに影響を及ぼす要素
カラーグレードはダイヤモンドの品質に大きく影響する基準です。基準となる照明や色味などの観察条件を満たしたうえで、正確な判断をするために2人以上の鑑定士が細かな測定を行います。23段階に分けられるわずかな違いは、いくつかの要素によっても結果が異なる繊細さがあります。
また、ダイヤモンドの品質を決めるのは「Color(色)」だけではなく、ほかの4Cである「Cut(カット)」「Carat(重量)」「Clarity(透明度)」も重要です。
Dカラーのグレードのダイヤモンドでも、カットのクオリティや大きさ、傷によっては評価が下がってしまいます。一点ではなく総合的に優れているのが、より価値が高いダイヤモンドです。
この項では、ダイヤモンドの価値を判断する基準も踏まえて、カラーを左右する要素について解説します。
ダイヤモンドカット
カットの違いによる反射にあわせて、ダイヤモンドの色味も変化します。ダイヤモンドの輝きの決め手になるのはカットですが、細かなカットを施したダイヤモンドは、光が内部で屈折反射し輝きを増すため、統一された正しい条件下でなければ判断が難しくなります。
婚約指輪で最も多く使われる58面体の「ラウンドブリリアントカット」は、カットの評価基準が決められている唯一の形でもあり、ダイヤモンドに注がれた光を最も効率よく反射させるとされています。
このラウンドブリリアントカットの最高峰は「5EX(ファイブエクセレント)」といいます。ジェンメオミィムでは稀少な5EXダイヤモンドの取り扱いもあり、お客様のご希望に合う最適なダイヤモンドのご提案をさせていただいております。
ダイヤモンドの大きさ
大きさによっても光の屈折反射が変わるため、サイズもダイヤモンドの色味に影響を及ぼす要素のひとつです。それぞれの大きさを踏まえて、測定する経験が必要とされます。
また、瞳の色の違いや、着けているコンタクトレンズが影響する可能性もあります。同じダイヤモンドであっても、鑑定士によっては異なる評価がなされるケースも十分にあり、評価の統一は難しいのが現状です。
光源
ダイヤモンドのカラーは光源の影響も受けます。たとえ、窓から入る自然光であっても、光が入る方向によって色に与える影響は異なります。
そのため、カラーの判定を行う際には「北側の窓から入る自然光に近いスペクトル分布の光源を用いる」というルールが定められており、366mmの長波紫外線を使用しなければいけません。
わずかな違いでもダイヤモンドの色味は左右されるため、測定の際には、こうした厳密な基準を遵守しなければならないとされています。
まとめ
ダイヤモンドは、さまざまな基準によって価値が決まります。なかでも、色味を表すカラーグレードはDカラーをトップとし、婚約指輪では無垢をイメージさせる無色透明が好まれます。
高い技術を持った鑑定士でも、判断が難しいほどの色味の違いは知識がなければわかりません。質の高いジュエリーを扱っているだけでなく、豊富な知識を持ったスタッフに相談できる環境で、納得できるダイヤモンド選びをするのがおすすめです。
新潟のブライダルジュエリー専門店GemmeoMyM(ジェンメオミィム)は、お客様とのご縁を大切にし、指輪選びのコンシェルジュとして、理想の婚約指輪を見つけるサポートをしています。ぜひご相談からお気軽にご来店くださいませ。